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再発手術、うけたまわります。
骨盤臓器脱手術って、いろんな術式があります。
- 膣閉鎖術
- 子宮を取る経腟手術
- メッシュ手術(TVM手術)
- マンチェスター手術
- 腹腔鏡下仙骨膣固定術
- メッシュ無し子宮温存手術(当院の主流)
そしてそれぞれの術式には「強み」と「弱み」があって、術式特有の再発パターンがあります。
膣閉鎖術の再発パターン
たとえば↑膣閉鎖術では、せっかく膣を縫い閉じても、膀胱瘤や直腸瘤が下がってくることがあります。
縫い閉じた場所が完全に外れて、大きく脱出してくるケースもあります。
この膣閉鎖術、当院では現在行われなくなりました。
子宮を取る経腟手術の再発パターン
子宮を取る経腟手術(従来法)には、いろんな再発パターンがあります。
↑奥(膣断端)の固定部位が外れて、膣全体が大きく脱出してきたり・・・
↑膀胱瘤を縫い縮めた(前膣壁形成術)ところが再発したり・・・
↑小腸瘤が出てきたりします。
この従来法も、現在当院では行われなくなっています。
TVM手術の再発パターン
↑メッシュ手術(TVM手術)の再発は少ないです。
過去に経験したのは、子宮を挙上していたアームが靭帯から抜けて再発してきたケースです。
重度の子宮脱ではこうなる可能性があるので、腹腔鏡手術を選択する施設もあります。
現在当院では、後述する「メッシュ無し子宮温存手術」の技術が進化したので、このTVM手術の出番はほとんどなくなりました。
マンチェスター手術の再発パターン
↑マンチェスター手術は膣壁に手を付けないので、膀胱の修復が弱くなりがちだから、あとで膀胱瘤として下がってきたケースが1例ありました。
このマンチェスター手術は、性生活を重視する若い人に対して、時に行われることがあります。
腹腔鏡下仙骨膣固定術の再発パターン
↑腹腔鏡下仙骨膣固定術の再発は少ないですね。
過去に経験したのは、固定したメッシュが外れて、再発してきたパターンです。
この術式は、性生活を重視する若い人に行われます。
メッシュ無し子宮温存手術の再発パターン
最後に、当院で大半の方に行われている、メッシュ無し子宮温存手術です。
この術式の再発率は1%くらいと少ないのですが、術後しばらくして、子宮頸部が延長下垂(点線)してきたケースがありました。
・・・ということで、再発可能性ゼロの手術は存在しないということですね。
各術式に特有の再発パターンがあって、それに応じた対処法があります。
お任せください、我々が治します(笑)
当院にはたびたび、「骨盤臓器脱術後の再発症例」が紹介されてきます。
紹介状には「再発症例ですけど、手術可能でしょうか?」と書かれてることが多いですね。
・・・はい、お任せください。我々が治します(笑)
当院では膨大な数の骨盤臓器脱(子宮脱・膀胱瘤・直腸瘤・膣脱)手術を行ってるんですけど、術後再発の症例もあちこちから紹介されてきて、日常的に経験しています。
今のところ、すべての再発症例を最終的に治せているので、よかったら当院外来を受診してみてくださいませ。